埼玉県行田市の横田昭夫助役(当時61歳)は、2003年4月の行田市長選に立候補を表明していた。投票日は2003年4月27日だった。それに先立つ4月2日、横田助役は被告訴人不詳のまま、名誉棄損罪で埼玉県行田署に告訴状を提出した。
告訴状などでは、「市長選を前に、悪質な中傷ビラが広範囲にまかれ、著しく名誉を侵害された」と訴えた。告訴状は受理された。
埼玉県行田市(ぎょうだし)の市長選挙(2003年)において、有力候補者に対する誹謗中傷ビラ事件が起きた。怪文書が配布されたのだ。中傷の被害にあったと訴えたのは、横田昭夫助役だ。怪文書の内容は、談合への関与を指摘するものだった。
横田助役は名誉毀損だとして、埼玉県警の行田警察署に対して告訴した。横田氏は、行田市役所のプロパー職員だった。前任の市長から後継者として指名され、立候補した。誹謗中傷事件はあったものの、選挙で当選した。
参考・関連:https://asagao-law.jp/business/biz04.html
埼玉県行田市の横田昭夫助役(当時61歳)は、2003年4月の行田市長選に立候補を表明していた。投票日は2003年4月27日だった。それに先立つ4月2日、横田助役は被告訴人不詳のまま、名誉棄損罪で埼玉県行田署に告訴状を提出した。
告訴状などでは、「市長選を前に、悪質な中傷ビラが広範囲にまかれ、著しく名誉を侵害された」と訴えた。告訴状は受理された。
横田前助役や弁護士によると、中傷ビラ(怪文書)は2003年3月中旬ごろから、埼玉県行田市内の自治会長などに郵送されたという。インターネット上には出回らなかったようだ。
文書は3種類あり、発行人は「行田市を良くしたい市民の会」「行田市の選挙を良くしたい市民の会」と記載されていた。個人の名前はなく、匿名だった。
内容は、談合を指摘するものだった。ゴミ焼却炉「彩北新清掃センター」計画をめぐる談合情報だ。このごみ焼却場は、埼玉県行田市、羽生市、吹上町、南河原村の一部事務組合「彩北広域清掃組合」(行田市小針)が、2007年稼働を目指して建設準備を進めていた
中傷ビラは、この施設をめぐって、コンサルタント会社と環境調査会社の指名において、利権談合の不正があったと指摘した。
そのうえで、談合の関係者として、横田前助役のほか、山口治郎・行田市長、行田市内の税理士、代議士秘書、熊谷市内のゴミ清掃会社などの名前をあげた。
横田前助役の弁護士によると、税理士など3人も、2003年4月2日、埼玉県行田署に告訴し、受理されたという。告訴では、名誉や信用が損なわれたと訴えた(名誉毀損と信用棄損)。
行田市は、埼玉の北部に位置する。熊谷市の隣にある。群馬県にも接している。
なお、横田氏は当選後、市長を1期4年務めた。2期目の再選を目指して、選挙(2007年)にも出馬表明した。しかし、誹謗中傷などを理由として、出馬を撤回した。2008年首吊り自殺により、亡くなった。66歳だった。
サイト運営:政治ポータル(日本の政治)、歴代の政治家の評価ランキング・評判・事件など